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杉本苑子作品の『穢土荘厳』。
この作品はかなり前から読みたくて、
やっと入手できました。

蘇我系の外戚から藤原系の外戚へ、
権力が移っていく中で、暗躍する権力者、
町の医者と染物に工夫を重ねる娘、
陰謀に関わり、九死に一生を得て出家する男と
本当に幅広い視点から物語が進んでいきます。

下巻では、奈良の大仏が建築されていく様子が
とても詳細に描かれており、
そこに関わった膨大な奴隷を含めた人たちの
まさに血と汗でできたということが、実感されました。
大仏は平重衡や松永久秀が焼いてしまいましたが、
そのたびに繰り返され来たんでしょうね。

歴史的建造物を、ただ眺めるというのではなく、
そういう人為のたまものとしてみると、
またちがった感想が生まれます。

永井路子作品『美貌の女帝』を読んでから、
この作品に取り掛かりましたので、
時代背景がスムーズに入ってきました。
ボリュームがありますが、秋の夜長にピッタリかもしれません。
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