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2010.07.06 『実朝の首』
葉室麟作品の『実朝の首』です。

源実朝が甥の公暁に討たれたことは有名ですね。
その実朝の首をめぐる攻防を描いたのが
この作品です。

和田合戦で敗れた和田一族の残党と幕府、
そして後鳥羽上皇をはじめとする朝廷が
将軍の後継者や権力の統合、旧主の仇討ちなど
様々な思惑の中で三つ巴の争いを繰り広げます。

実朝と言えば、歌人のイメージがあるので
読む前は和歌がキーになるかなと
勝手なイメージを持ってました。
しかし、よくよく考えると『実朝の首』というタイトル。
和歌ってどこにも書いてないじゃないですか。

でも、いい意味で裏切られたというか、
スリルとサスペンスに満ちたストーリーで
非常に読み応えがありましたし、
あっという間に読み終えてしまいました。

幕府内の権力争いだけではなく、
朝廷と幕府の駆け引きも視野に入れると
この鎌倉時代初期が面白くなりますね。

魅力を存分に伝えきれていないと思いますが、
かなり面白いと思います。
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