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2013.09.25 『群青』
植松三十里作品の『群青』です。
副題が「日本海軍の礎を築いた男」と
銘打たれています。

主人公は、矢田堀景蔵です。
幕末維新にかけて副題の通り
活躍した人物です。

非常な秀才として、未来を嘱望される一方
家庭的には、妻や子供を亡くすなど
恵まれない側面もあり、また、
政治力が強くないために
手柄を持っていかれてしまうという
損な役回りを演じさせられます。

子母澤寛『勝海舟』と同時並行で
読んでいったので、かなり時間がかかりましたが、
この『群青』の勝海舟の人物像と
子母澤作品の勝海舟とでは、
相当印象が違いまして、
そのあたりが面白かったです。

不遇な面の強い矢田堀ですが、
そうした心理や環境が
うまく描かれていて、面白い作品です。
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塩野七生作品の『レパントの海戦』です。

ヨーロッパのキリスト教国連合と
オスマントルコ帝国との
歴史的な海戦として知られている
この戦争を、ヴェネツィア側の視点から
描いた作品です。

主人公は、アゴスティーノ・バルバリーゴ。
ヴェネツィア海軍を率いた将軍です。
キプロス島を貿易基地として
繁栄を築いてきたヴェネツィアに対して
オスマントルコ帝国は
領土拡張主義で領有したい思惑。

こうした対立軸に、
カトリックを信奉する国々を
巻き込んでヴェネツィアは
戦争の道へと進んでいきます。

この三部作最後の作品は、
『海の都の物語』の
姉妹作品となっております。

解説にもあるのですが、
哀調が漂う作品です。
塩野七生作品の『ロードス島攻防記』。
三部作の2つ目です。

コンスタンティノープルの陥落から70年。
聖ヨハネ騎士団が領有するロードス島が
オスマントルコの次のターゲットとなります。
小さな島の遠征は、
スルタン、スレイマン1世の親征。
騎士団の海賊行為がよっぽど
目障りだったのでしょう。

そんな物語ですが、
アントニオ・デル・カレットと
ジャン・バッティスタ・オルシーニという
貴族出身の2人の若い騎士が主人公です。

騎士が華麗に活躍する戦争から
銃器や大砲がメインになる戦争へ。
日本でもちょうどそんな時代に
移っていく時期にあたり、
火薬は世界規模での発明だったんだな、と
改めて感じます。
塩野七生作品の『コンスタンティノープルの陥落』です。
このあとの作品とともに三部作と言われています。

1453年のビザンツ帝国滅亡を
ヴェネツィアの医師やフィレンツェ商人などの
キリスト教国側と
スルタン、マホメッド2世の従者や
征服された国から参戦せざるを得なかった
セルビア王国の隊長などオスマントルコ側との
両面から群像劇仕立てで描いた作品です。

建国から50年ほどの若い国と
1000年以上続いた老帝国。
十字軍熱も冷めきって
地中海世界がヨーロッパの中心から
ずれていく様子が
物語を通して感じられます。

この三部作は、非常に面白いので
何度か読み返しています。
未読の方は、チャレンジしてほしいですね。
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