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隆慶一郎作品の『柳生刺客状』です。
5つの短編で構成されています。

『柳生刺客状』
『張りの吉原』
『狼の眼』
『銚子湊慕情』
『死出の雪』

『銚子湊慕情』については、未完の作品です。
本当に文章の途中で終わっていて、
作者の急逝が偲ばれます。

『柳生刺客状』は『影武者徳川家康』を
読んでいると、より面白いのではないかと思います。
結城秀康の暗殺場面がクライマックスですが
『影武者徳川家康』との違いが面白いかもしれません。

作者の長編も面白いですが、短編でも
読ませてくれます。
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火坂雅志の剣豪小説集『武蔵と無二斎』です。
戦国時代から江戸時代にかけての
剣豪たちの短編小説が集められています。

『武蔵と無二斎』
『鬼の髪』
『殺活』
『卜伝峰入り』
『一の太刀』
『あばれ絵師』
『柳生殺人刀』

はじめの2作品は宮本武蔵
『殺活』が組みうちの名人竹内久勝、
『卜伝峰入り』は剣豪の塚原卜伝、
『一の太刀』は北畠具教から
秘伝を伝授された大名の田丸直昌、
『あばれ絵師』は斎藤利三との
友情を交わした海北友松、
最後の作品は、柳生源之丞というように
それぞれのエピソードに
剣士たちの姿が描かれています。

このなかでは、『一の太刀』がいちおしです。
小大名の悲哀や剣豪であることと
世渡りのうまさはあまり関係がないこと
そして、正直に生きるための
武士の意地が描かれています。
佐藤賢一作品の『ジャガーになった男』です。

伊達政宗の遣欧使節として
スペインに同行した斎藤寅吉が
スペインに残り、武士として活躍するストーリーです。

寅吉は、戦争を求めて
斜陽のスペインハプスブルグ帝国で
三十年戦争~オランダ独立戦争を戦い
夢を追いかけて、ペルーに渡ります。

仙台の米、スペインのエレナ、
ペルー奥地のオーネママと
その土地土地の恋愛とからめて
一生をかけぬけます。

小説すばるの賞を受賞した作品で
やはり受賞するだけあって、
面白い作品だと思います。
高橋克彦作品の『風の陣』【裂心篇】です。
『風の陣』シリーズの最終巻です。

これまで牡鹿嶋足あらため、道嶋嶋足と
物部天鈴が主人公でしたが、
この【裂心篇】では、伊治鮮麻呂が主人公となります。

陸奥の支配は、嶋足たちの活躍にも
関わらずというか、
活躍が裏目に出てしまい、
紀一族や百済一族の台頭につながってしまいます。

そして、まさに紀一族の広純が
陸奥の按察使になり、
嶋足の腹違いの弟である大楯と
結託してしまったことで
情勢が日に日に悪化をたどります。

鮮麻呂は朝廷と蝦夷との間で
まさに「裂心」の連続。
しかし、蝦夷の若い力の台頭を信じて
決起します。

この【裂心篇】クライマックスは、
『火怨』の冒頭部分と重なっており
『火怨』を読まずにいられなくなります。

それまでの4冊とは、切り離して読んでも
いいのかもしれません。
あとは、鮮麻呂決起に嶋足はどう反応したのか
わからないままというのが
少し気になりますね。
高橋克彦作品『風の陣』から
弓削道鏡との暗闘を描いた【天命篇】
それから【風雲篇】をまとめて紹介します。

【天命篇】では、
藤原仲麻呂を滅亡に追い込んだ
牡鹿嶋足と物部天鈴でしたが、
手を組んでいた弓削道鏡が
上皇の寵愛を利用して、皇位を狙うという
暴挙に出ることになります。

【風雲篇】では、
有名な宇佐八幡事件以後
揺らいできた弓削道鏡の支配に
とどめをさすべく、
嶋足と天鈴が活躍します。
それと同時に、陸奥でも
朝廷と結託しようとする蝦夷が
ぼつぼつ現れ、未然に防いでいきます。

あらすじを述べたところで、
この2冊はおもに弓削道鏡との確執が
メインテーマで、
それに付随して、陸奥での動きも
前の2冊に比べると記述が多くなってきます。

歴史教科書で習ったイメージとは
異なった奈良時代が読める作品ですね。
『風の陣』第2弾の【大望篇】です。

主人公は陸奥出身でありながら
立身出世を果たした丸子嶋足改め牡鹿嶋足と
金や馬を商いながら陸奥の安定をめざす
物部天鈴です。

橘奈良麻呂の乱で権力を握った
藤原仲麻呂の天下のもとで
対抗勢力を探る嶋足と天鈴。
二人が白羽の矢を立てたのは
吉備真備と弓削道鏡、浄人の兄弟です。

吉備真備を大宰府から呼び戻すために
つなぎをつけたのが弓削道鏡。
僧という立場から藤原仲麻呂の
権勢を揺るがす作戦は果たしてうまくいくのか。

展開がスピーディーで
ページをめくる手が止まらないです。
さて、孝謙上皇の寵愛を勝ち取った
弓削道鏡は嶋足、天鈴にどう出るのか
非常に楽しみです。
高橋克彦作品の『風の陣』シリーズ
第1弾の【立志篇】です。

橘奈良麻呂の乱をめぐって
陰の働きをする丸子嶋足と物部天鈴。
二人は大和の人たちから虐げられている
陸奥の出身で、ふるさとが
動乱に巻き込まれないように
奈良の都で活躍します。

奈良の都では、藤原四兄弟亡きあとに
左大臣に登りつめた橘諸兄と
藤原南家出身の仲麻呂との権力抗争があり、
橘諸兄は失脚、仲麻呂が孝謙天皇を
抱き込んでしまいます。

こうした政治状況を、
陸奥に有利に働くよう画策する天鈴と
天鈴に従って動くことで
朝廷内に地歩を築こうとする嶋足。

『火怨』の前時代を描く作品です。
蝦夷の心をもつ者たちが
奈良時代の政治を裏で動かしていたという
非常に興味深い視点で描かれています。
続きが楽しみですね。
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