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司馬遼太郎代表作のひとつ『坂の上の雲』。
後半の4冊分を紹介します。

後半の4冊は、陸戦と開戦を中心に
日露戦争を追っかけていく展開です。
そして、日本海海戦で終幕となり
最終章の「雨の坂」で簡単な後日譚に
触れられる感じで終わります。

戦闘の描写が多くて、戦死者の数などが
万単位で出てくるので
読んでいて心が痛くなります。
というわけで、繰り返しになってしまいますが、
管理人には前半の子規が活躍しているあたりのほうが
好みに合っていますね。

また、個人的には「大諜報」という章が興味深いです。
明石元次郎大佐がヨーロッパで、
ロシアの革命勢力と共同して、
帝政をゆすぶる動きを見せます。

全8冊の長編ですが、思っているよりも
サクサク読めるのではないでしょうか。
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2012.05.23 『海の史劇』
吉村昭作品の『海の史劇』です。

日露戦争の終盤戦、日本海海戦と
バルチック艦隊の大航海そして
日露講和条約を描いた作品です。

ロシア側の視点が多いのは、
バルチック艦隊の航海が大プロジェクトだったことと
無縁ではないと思います。

そして、両国の捕虜の待遇とか
両国の戦後の社会情勢などもよくわかり、
戦争の悲惨さも十分に感じられます。

この時代の作品を読んでいるみなさんには
繰り返しの比較でございまして、
二番煎じどころか、何番煎じやねんという
ツッコミが来そうですね。

わざわざ司馬遼太郎作品『坂の上の雲』を
中断して、この『海の史劇』を挟んでみました。
両者の違いは、おそらく他のみなさんが
詳しいでしょうし、管理人としても
比較できるような賢いアタマは持ち合わせていません。

読むスピードや面白さを求めるなら『坂の上の雲』で
読みがいのある重厚さとか、人物をこき下ろさない
立場を求めると『海の史劇』と、
好みが変わってくるんでしょうかね。
どちらも素晴らしい作品であることは間違いないです。
司馬遼太郎作品の『坂の上の雲』です。
作者の代表作の一つですね。
このたびは、前半の4巻までを紹介して、
そのあといったん中断し、
他の作品を紹介してから
後半に戻ってこようと思います。

松山出身の秋山兄弟と正岡子規が
一応の主人公ですが、
多彩な登場人物で知られております。
いわば明治時代が主役とでも言いましょうか。

個人的には、子規の死までの
主人公そろい踏みまでが面白いと感じていまして
その意味で言えば、3巻までが管理人の好みです。

みずからの努力が国家の未来にかかっていると
高等教育に進むひとびとが考え、
行動していった時代ということが
作中繰り返し出てきます。
そのあたりの雰囲気が伝わるのが
魅力の一つなのかな、と思います。

全8巻もある大作ですが、時間を忘れてしまいます。
明治時代をとりあげた作品を
読み継いでみようと思い立ちまして
最初に手に取ったのは
吉村昭作品の『ニコライ遭難』です。

ロマノフ朝最後の皇帝、ニコライ2世が
皇太子時代に日本にやってきて
「大津事件」に巻き込まれますが、
その様子を克明にたどった作品です。

当時はロシアが仮想敵国とされていましたが
国力が桁違いだったため、
感情を逆なでしないように皇太子を大歓迎します。
そして、「大津事件」。
この国難に対処する明治天皇と側近たち、
また、裁判に関しては
司法と政治のぶつかり合いが演じられます。
その後の凶行をした巡査の津田三蔵の死まで
一連の流れがとてもよくわかります。

とんでもない事件が起きたあとの
収拾に向けた動きをみると、
新国家成立20年という
新しい国の力というのが
非常に感じられます。
外交的な努力や司法権の独立をまもるなど
明治人の気概がまぶしい気持ちになります。
乙川優三郎短編集の『逍遥の季節』です。
芸道にかかわる女性たちを描いた
7つの短編から成り立っています。

『竹夫人』 音楽
『秋野』 茶道
『三冬三春』 絵画
『夏草雨』 根付
『秋草風』 糸染
『細小群竹』 髪結
『逍遥の季節』 活花

タイトルの横に記したとおり、
色々な分野の芸術が描かれており、
その描写もさることながら
男に翻弄されたり、生活に苦しんだり、と
さまざまな困難を乗り越えようとする
姿が感銘を与えてくれます。

この作者はだいたいそうなんですが、
基本的には、暗い感じの作品が多いので
読みでがあると思います。

あとは読んでいて、美しいな、と感じる日本語のチョイスに
非常にセンスを感じますね。
こう書いてしまうと、非常に上から目線になってしまうのですが。
新潮文庫解説にもありますが、
書く短編のタイトルはすべて季節に関わります。
このように、きれいな日本語が
さりげなく出てくるところがすごいですね。
2012.05.09 『雨の山吹』
山本周五郎短編集『雨の山吹』です。
10の短編が収められています。

『暗がりの乙松』
『喧嘩主従』
『彩虹』
『恋の伝七郎』
『山茶花帖』
『半之助祝言』
『雨の山吹』
『いしが奢る』
『花咲かぬリラの話』
『四年間』
このうち、最後の2編は現代ものです。

前半の2つを除くと
恋物語や愛情がテーマの作品となっています。

なかでも好きなのは、『山茶花帖』です。
粋筋の女性、八重が勝ち気な性格から
まわりとの調和がとれないなかで
新一郎という侍と恋に落ちます。
そんな仲を無理やりに引き離されそうになると
彼女の周囲に対する接し方が変わって
恋もハッピーエンドを迎えるというストーリーです。

このなかで、自分の身の回りにあるものは
他人が丹精してつくったものばかりであると
仲を割こうとする武士の言葉があります。
初読の時に、この言葉に非常な感銘を受けました。
ということで、非常に印象に残っている作品です。

こっけい味がある『半之助祝言』や
町人と侍の交情も描かれている『恋の伝七郎』など
そのほかの作品たちも佳品ぞろいです。
2012.05.05 『壮心の夢』
火坂雅志作品の短編集『壮心の夢』です。
14の短編が収められています。
安土桃山時代に生きた14人の人物が
取り上げられています。

『うずくまる』(荒木村重)
『桃源』(赤松広通)
『おらんだ櫓』(亀井滋〈←のさんずいなし〉矩)
『抜擢』(木村吉清)
『花は散るものを』(蒲生氏郷)
『幻の軍師』(神子田正治)
『男たちの渇き』(前野長康)
『冥府の花』(木下吉隆)
『武装商人』(今井宗久)
『盗っ人宗湛』(神屋宗湛)
『石鹸(シャボン)』(石田三成)
『おさかべ姫』(池田輝政)
『天神の裔』(菅道長)
『老将』(和久宗是)

羅列になってしまいましたが、
ご覧の通り、有名無名の武将たちが
活躍しております。
なかでも面白かったのは『うずくまる』、
『桃源』『抜擢』『天神の裔』あたりでしょうか。

お気に入りの人物を探すのも
楽しいかもしれないですね。
2012.05.02 『火天の城』
山本兼一作品を初めて読みました。
その作品は『火天の城』。

信長の安土城築城を
番匠の岡部又右衛門一族の視点から
詳細に描いている作品です。

当時のランドマークを建築するための
資材集めから、人の動かし方など、
また敵国の間者対策なんかまで
大工さんたちの苦労が垣間見えます。

そんななかで又右衛門と息子の以俊、
それぞれの視点から
築城に対する情熱や息子としての葛藤なども
克明に追っていくのも面白かったです。

豪華絢爛たる安土城も、竣工して
わずか3年余りで灰燼と帰してしまいました。
もったいない気がしますが、
それも歴史の一面ですね。
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