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司馬遼太郎作品の忍者小説『風神の門』です。
昭和37年の作品と言いますので、
平成24年現在から考えると、
50年以上前の作品となります。

主人公は、真田十勇士の霧隠才蔵。
個人主義で忍術の腕を売って歩く男です。
才蔵が大坂の陣で活躍する様を描きます。
司馬遼太郎作品では、このような
技術や才能などをもった人が主人公になることが
けっこう多いですよね。

甲賀忍者の猿飛佐助、風魔などの忍者や
真田幸村、三好清海入道など
十勇士たちも、もちろん登場します。

伝奇的な感じであり、恋と剣戟と陰謀と言う
黄金のトライアングルなので
けっこう楽しく読めるのではないでしょうか。
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2012.03.27 『蜻蛉剣』
『竜門の衛』シリーズの最後を
かざるのが、この『蜻蛉剣』です。

加賀前田家の裕福さに目を付けた
田沼意次の策動が
太閤の一条道香、土佐の一領具足、
江戸の徒目付などなど
日本全国の暗闘を呼び起こします。

この作者、上田秀人氏の手にかかれば
江戸時代が策謀と暗闘の歴史になります。
それだけの構想力が素晴らしいです。

筋立てとしては、ちょっと入り組んでいますが
読ませきるだけの筆力がありますね。
剣戟の連続で、剣豪小説好きには
たまらないんでしょうね。
2012.03.26 『花匂う』
山本周五郎短編集『花匂う』です。
11の短編が収められています。

『宗太兄弟の悲劇』
『秋風不帰』
『矢押の樋』
『愚鈍物語』
『明暗嫁問答』
『椿説女嫌い』
『花匂う』
『蘭』
『渡の求婚』
『出来ていた青』
『酒・盃・徳利』

この作品群のなかには、
姉妹編があるものがいくつかありまして、
併せて読むと面白いと思います。
新潮文庫で言いますと、
『椿説女嫌い』は『ひとごろし』にある『しゅるしゅる』、
『花匂う』は『艶書』にある『艶書』です。
さらに、『明暗嫁問答』は、
『夜明けの辻』の『嫁取り二代記』と
『与之助の花』の『奇縁無双』の2作品があります。

なかでも、表題作の『花匂う』は
みかんの花の匂いが、心の持ち方で変わってくるという
人間の生理を巧みに生かした作品です。
実際、嗅覚は思い出に深くかかわっているらしいですね。

ほぼ「武家もの」の作品ですが、
『出来ていた青』は現代ものでミステリー風、
『酒・盃・徳利』は作者の今昔がしのばれる現代ものです。
辻原登作品の『花はさくら木』です。

恋と陰謀と剣戟の、
黄金のトライアングルと
構成力というのか、空想を破たんさせない筆力もあり、
けっこう面白い作品になっています。

主人公は、この人と言いにくいですが
即位前の後桜町天皇こと智子内親王と
水運で財をなす「北風」の娘、菊ですかね。
それに、田沼意次とその部下の青井三保などが
かかわっていきます。

江戸時代の京都、大阪が舞台で、
経済の中心を上方から江戸に
移そうとする田沼一派と
皇室と堅く結び付いて
経済をうごかす上方商人との暗闘、
というのが、基本的なあらすじです。

与謝蕪村や伊藤若冲など、
豪華絢爛な文化人たちも顔を出し、
オールスターキャストみたいな感じもあります。

エンターテインメント性を求めるなら
この作品は、イイところついてますよ。
藤沢周平作品で、最晩年の作品『漆の実のみのる国』。
上下巻で200円と、安くで入手しました。

主人公は、江戸時代、貧窮にあえぐ
米沢藩を建て直した上杉鷹山こと
上杉治憲です。
前半のストーリーテリングは竹俣当綱、
後半は上杉鷹山です。

大国のプライドと借金まみれの現実。
江戸の町人たちにも馬鹿にされるほど、
暮らし向きが大変だった米沢藩で
改革が行きつ戻りつしながらも
進んでいくさまが描かれていきます。

このブログでも紹介をしたことがある、
短編集(中編集といったほうがいいかもしれませんが)
『逆軍の旗』所収の『幻にあらず』が
下敷きになっている感じです。
というか、あらすじはほぼ同じです。

長編になっているだけに、
時代背景が丁寧に説明されていること、
竹俣当綱と先代、重定との確執などが
こまかく書き出されています。

作者の命が尽きようとするころまで
書き続けられていたこともあり、
最後のあたりをもっと詳しく読みたい気もします。
本当に、惜しまれますね。
2012.03.07 『今朝の春』
高田郁作品の『みおつくし料理帖』シリーズの
4冊目『今朝の春』です。

「つるや」のお手伝い、おりゅうさんと
その夫、伊佐三さんとの夫婦仲がおかしくなったり、
料理人、澪の初恋の行方がきになる、
あさひ太夫の過去を「つるや」の常連
戯作者の清右衛門が調べるなど、
一つ一つの話が、面白い4冊目です。

落ちが読めてしまうような感じの
話もありますが、
基本的に、泣かせる
仕上がりになっていると思います。

続きが読みたくなる連作短編集です。
吉屋信子作品の『徳川の夫人たち』です。
上下2冊の長編です。

以前から勧められていて、
やっと上下巻を手に入れることができたので、
紹介することができます。
ホント、お待たせしました。
ただ、この作品には「続」がありまして
そっちのほうは下巻のみ入手できておりません。

3代将軍、家光の側室だったお万の方が
主人公となっております。
もともと尼さんだったのを、
家光さんが見初めて
強制還俗から大奥入りとなり、
大奥でのいろいろな争いを見事に生き抜くという
ストーリーになっています。

推測というか管理人の妄想ですが、
家光将軍は男色家みたいだったので
お万の方はボーイッシュだったんじゃないかなと。
あくまでも個人的、妄想ですけどね。

それはさておき、
運命に翻弄された美女と思いきや、
賢明に大奥を取り仕切るまでになったので
見方によっては、きつい性格なのですが、
この作品の中では、
非常に優美な女性として描かれています。

ドロドロした女の世界をイメージして
読み始めましたが、意外に読みやすかったです。
繰り返しになりますが、
続編の下巻を入手次第、
読んでから、また紹介したいです。
山本周五郎短編集の『あんちゃん』。
8つの短編が収められています。

『いさましい話』
『菊千代抄』
『思い違い物語』
『七日七夜』
『凌霄花』
『あんちゃん』
『ひとでなし』
『藪落とし』

個人的には、こっけいものの『思い違い物語』と
メルヘン的な『七日七夜』が好みです。
『思い違い物語』のプロットは
他にも『嫁取り二代記』とその関連作たちのように
繰り返し使われているように思われます。

性同一性障害にさせられてしまった、
シリアスな『菊千代抄』は、
心理の描写が芯を衝いているような感じで、
読ませられます。

最後の『藪落とし』は甲州もので現代ものです。
2012.03.01 『酔って候』
司馬遼太郎作品の短編集『酔って候』です。
幕府側、公卿側と幕末維新を見てきたので
藩主側から読んでみました。

『酔って候』
『きつね馬』
『伊達の黒船』
『肥前の妖怪』

4つの短編ですが、『伊達の黒船』は
伊予宇和島藩の伊達宗城が主人公ではなく
国産の蒸気船づくりを手掛けた嘉蔵が主人公です。
ほかの3作品は土佐、薩摩、肥前の藩主が
国事に奔走していった様子がわかります。

個人的には、司馬遼太郎短編作品が好みですし、
これまでも文句をタラタラ言ってきたところで
かなりの作品を読んでますからね。

人物の魅力があるのは、『肥前の妖怪』。
鍋島閑叟の考え方は、作者好みなのかなと
思って読んでました。
あと、一番喜劇的なのは
『きつね馬』の島津久光でしょうか。

ともあれ、入手しやすくて面白い作品ですので
興味のある方はチャレンジしてはいかがでしょうか。
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