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我ながら、ブレてるなあと思います。
紹介する本は、松本清張作品の『昭和史発掘』です。
これは小説ではないですもんね。
ただ、めちゃくちゃ面白い本と言うことと
いちおう、歴史がらみということだけで紹介します。

これまでも小説とはちがいますよっていう本も
けっこうシラーっと紹介してますから
ここも見逃してくださいという思いを込めつつ。

松本清張作品のなかでもジャーナリズム色が濃い作品です。
わたしの所有している新装版文庫で言うと
後半の5冊が二二六事件に充てられていますが
1,2巻で言うと、『芥川龍之介の死』(1巻)や
『三・一五共産党検挙』『佐分利公使の怪死』(2巻)など
軍部とはちょっと離れた話も非常に面白くて
関連書籍が読みたくなってしまいます。

なかでも好きなのは『佐分利公使の怪死』。
ミステリ作家ならではの推理で自殺とされた公使を
他殺ではないかと証明していく手際が鮮やかです。

昭和初期の重苦しいような閉塞感や
昔ならではのおおらかな雰囲気や
戦前がわたしたちが思う以上に自由な感じだったというのと
同時にいろいろな制約があったというのを
非常に味わえる作品です。
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山本周五郎作品の短編集『やぶからし』です。

『入婿十万両』
『抜打ち獅子兵衛』
『蕗問答』
『笠折半九郎』
『避けぬ三左』
『鉢の木』
『孫七とずんど』
『菊屋敷』
『山だち問答』
『「こいそ」と「竹四郎」』
『やぶからし』
『ばちあたり』

こっけいものが好きながんじがらめマンなので
『蕗問答』『孫七とずんど』あたりが
お気に入りですけれど、
学塾をつぎ、嫁にもいかずに甥の養育をし
しかもその2つともを失ってしまうという
運命に翻弄される女性を描いた『菊屋敷』
嫁いだ夫の放埓が原因で離縁となり
その後にたどりついた温かい家族。
そこに前夫が現れ、その女性がとった行動と
思いを描く『やぶからし』と
シリアスな作品も堪能できる短編集になっています。

『山だち問答』のモチーフは「約束を守る」というもので
『だだら団兵衛』などでも繰り返し作品化されていますが、
この『山だち問答』では恋の要素を交えたり
山賊たちが主人公を探し求めたりする場面が加えられて
かなり面白く仕上げられています。

最後の『ばちあたり』は現代ものです。
2011.03.25 『朝顔草紙』
山本周五郎作品の短編集『朝顔草紙』です。
12編のうち、うしろの4編が現代ものです。

『無頼は討たず』
『朝顔草紙』
『違う平八郎』
『粗忽評判記』
『足軽奉公』
『義理なさけ』
『梅雨の出来事』
『鍔鳴り平四郎』
『青べかを買う』
『秋風の記』
『お繁』
『うぐいす』

『梅雨の出来事』は解説に、
本当は前編と後編があるけど後編しか残ってないとあります。
この作品は短編集『美少女一番乗り』にも収録されているので
もしかすると、後発の『美少女一番乗り』に
失われた前編があるのではないかと思ったのですが、
やはり後編のみの収録でした。
なぜ再録されたのかがイマイチわかりません。

この短編集の中で出色は『粗忽評判記』
『義理なさけ』ではないかと思っています。
平八郎と平四郎もなかなか面白いですよ。
また、『足軽奉公』は短編集『生きている源八』の
『足軽槍一筋』をさらに深めた作品で、
ぐっとよくなってます。
宮本昌孝作品の『北斗の銃弾』です。

鼠小僧次郎吉、国定忠治などが活躍し、
若き日の井伊直弼が登場する娯楽作品です。
主人公は、松井音四郎という剣士です。

伏線伏線又伏線というストーリーで
2回目に読み返してみても、けっこう難しいです。
全貌が明らかになるのが最後の最後まで分からないという
スリリングな展開です。

敵役の名前が阿修羅外道というむちゃくちゃな名前で
これがめっぽう強いのと
さまざままき起る事件の黒幕は老中水野忠成。

ストーリーの展開が入り組んでいますので
ポンコツ頭のわたしには、けっこう疲れました。
たぶん今は古本でしか入手できないと思います。
まとめて6冊分を紹介します。
北方版『三国志』です。

三国志の物語は、曹操や劉備の活躍が面白く
末期になってくると、読むのが苦しくなってくるくらい
諸葛孔明が痛痛しくなってくる気がするのは
わたくしだけでしょうか。

前にも紹介したように
呂布、張飛が魅力的に描かれていると思いますが、
他には、文官では簡雍が魅力ありますし、
馬超が厭世的で最期を飾るようにしているのも
ひねってあるな、と思いました。

中国の戦争では、十万単位の人が駆り出されるので
やはりスケールのでかさを感じますよね。
北方三国志を読み進めております。
7巻までを読み終わりました。
全13巻なので、丁度半分ですが
おもったよりも速いスピードです。
映画でもおなじみの赤壁の戦いまで
話は進んでいます。

やはり、三国志の話は面白いな、と言うのが
率直な感想で、北方調の語り口も
悪くはないなと、少し上から目線ですみません。
でも、簡単に人を殺してしまう描写も多く
ちょっと抵抗を感じてしまう自分もいます。
戦乱の話だから仕方ないのは分かってますが、
どうしても、ねぇ。
個人の感じ方ですから、あくまでも。

後半に突入するわけですが、
全部まとめて更新しようかなと思います。
書くことが同じようなことになってしまいそうなので。
古本屋で適当に買いそろえてきた
北方謙三『三国志』です。
以前から読みたいと思っておりまして、
全部揃ったので読み始めました。

全部で13巻ですので、適当に分けて紹介しようと思います。

『水滸伝』は未読ですけど、
話が進む描き方というのか、ある人物の行動を
その人目線で書き込んでいくという方法は
他の読破してきた作品と基本的には同じです。

三国志の話はだいたいアタマに入ってますので
どういうふうな人物の設定にするのかが
わたくしにとっては、楽しみな点でした。

4巻までですが魅力的だなと思ったのは、呂布。
また、五斗米道の張衛が登場するのも面白いなと。
呂布の最期が3巻のクライマックスですが
赤兎馬との別れなど、結構感動しました。
みおつくし料理帖シリーズの2冊目です。
連作短編集ということですぐに読んでしまいました。

ライバル店の登龍楼からスパイが送り込まれたり
お手伝いをしてもらっているおりょうさんが
はしかにかかって苦労をしたり、初恋?があったり
読みどころが多い2冊目でした。

「つるや」の移転で下足番を雇うことになり、
13歳の娘である「ふき」が登場、
また、おりょうさんの代わりに手伝いに来た
腰はまがっているけど、仕事ができる「おりう」さんなど
「つるや」にまつわる人たちが増えます。

涙なしには読めないですし、次の展開が楽しみです。
2011.03.07 『玄鳥』
5編の短編が収められた、藤沢周平作品『玄鳥』。

『玄鳥』
『三月の鮠』
『闇打ち』
『みそさざい(本作は漢字表記です)』
『浦島』

この作品集は、佳品ぞろいです。
初恋のけじめがつく表題作、
老友のかたき討ちがテーマの『闇打ち』
『みそさざい』は娘の縁談をめぐっての話です。

中でも、『三月の鮠』『浦島』がお気に入りです。
『三月の鮠』は恋と藩閥抗争と撃剣という
面白テーマ、黄金のトライアングルです。
剣の腕前に自信をなくした青年が
淡い恋のために自信を回復するという話。
しっかりとわたしのツボを押さえています。
展開としては、けっこう重いですけど
ラストシーンは感激しました。

『浦島』のほうは、酒で役目をしくじったものの
新しい役になじんでいる主人公のもとに
名誉回復の知らせが舞い込んできます。
元の役に戻ったところで、しくじった18年前とは
環境も仕事のやり方も変わってしまっていたというストーリー。
心の推移がきめ細やかに描かれています。

明るさがほんのり漂う作品が多く、
作者藤沢周平の面白さが伝わってくる作品集だと思います。
2011.03.04 『露の玉垣』
乙川優三郎作品の『露の玉垣』です。
新発田藩の家臣列伝『世臣譜』をタネにしてできた
連作短編集の傑作です。

治水事業に血みどろになって戦い続けた
新発田藩の家臣たちを拾いあげていく
『世臣譜』の作者、溝口半兵衛を
プロローグとエピローグに配して、
それぞれの時代を生きた家臣たちを
取り上げていくというスタイルです。

それぞれの短編が生きることとその希望によって
締めくくられている場合が多く、
読んでいて励まされる話が多いのも特徴だと思います。

作者乙川優三郎と溝口半兵衛の
時代を超えた共同作業で
この作品が生まれたと思います。
武士の世の生きづらさや責任感、
友情や家族愛などいろんなテーマがあって
起伏に富んでいるのも飽きさせないです。

作品の内容には全く関係ありませんが、
新潮文庫には巻末に新発田藩と城下町の地図がついており
しおりが2ついると思います。

これは是非多くの方に読んでもらいたい作品の一つです。
佐藤雅美作品の半次捕物控シリーズから
第一弾の『影帳』です。

小さな盗みから少しずつ近づいていき
事件の真相が思わぬ形になるというストーリーで
一度読みだすと止まらなくなります。

俗に言う岡っ引きの半次ですが
その岡っ引きや下っ引きは「引き合いを抜く」ことで
生計を立てているという実態が紹介されます。
要するに、泥棒なんかとグルになって
迷惑料を稼ぐというからくりになっているんです。
ということは、銭形の親分さんなんかも
じつは泥棒とグルだったということになりますけどね。

そういうリアリティにそって、
元子分を殺されてしまった半次が
敵をうつというような人情が描かれます。
それから、不倫から目が覚めるとか
子分に慕われていることに気がつくとか
そういう人の気持ちの動きも魅力の一つです。

まあ、面白い作品であることに間違いないです。
シリーズはどんどん文庫化されてます。
このブログでも第三弾だけはかなり前に紹介してます。
杉本苑子作品の『山河寂寥』です。

平安時代初の摂政、関白藤原良房、基経。
その親戚で女官の藤原淑子が主人公です。
文徳、清和、陽成、光孝、宇多とつづく天皇家で
人臣として最高の従一位に登りつめた女性です。

平安時代の藤原北家が
権力を確立していく過程が
非常に分かり、権謀術数をめぐらして
なかなか陰険な感じです。

主人公はその藤原北家の一員として
裏面から権力争いに手を貸しながら
自らの養子である、のちの宇多天皇を
皇位に押し上げるという寝技に成功します。

この時代のトピックスが
まんべんなく盛り込まれており
勉強にもなりますよ。
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