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『箱根の坂』につづいて、司馬遼太郎の
『国盗り物語』に挑戦しています。
まずは、斎藤道三編からです。

僧侶から油商人、そして、侍に、と
めまぐるしく身分が変わっていく過程で
当時の考え方にとらわれず、合理的に行動する姿が
とても魅力的です。
あだ名が『美濃の蝮』です。
蝮ってすごい表現力です。

非情にも身分を引き立ててくれた土岐頼芸を
追放し、みごとに美濃を自分の支配下におきますが
しかし、このような人が身近にいたとしたら
かなり、嫌なひとだろうな、と思います。
何をやっても一人前のうえに傲岸不遜の性格。

この『国盗り物語』は何度か映像化されています。
私自身は映像では見たことありませんが
それくらい、みんなが面白いと認める作品です。
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司馬遼太郎の『箱根の坂』を読みました。
この作品は、戦国時代の先駆けとなった
北条早雲を取り上げています。

上巻は応仁の乱前後、伊勢貞親のもとで
伊勢家に伝わる「つくりの鞍」を作成する
番匠(職人)として、また、
当時の将軍足利義政の弟義視の申次衆として
活躍する姿が描かれています。
そのあと、中・下巻あたりになると
駿河での活躍、伊豆と相模の平定と続いていきます。

個人的な感想としては、
上巻が面白いと思いました。

他の司馬遼太郎作品にも、共通すると思うのですが、
教養知識がたくさん書かれています。
それが良さでもあるのですが、
ちょっとウルサイな、と感じることがあります。
この『箱根の坂』では
”『孟子』を乗せた船が沈む”ということが
3回くらい出てくるので、
「もう、わかったって」と思わずつっこんでしまいました。
シリーズ第4巻は、『峠』です。
表題作の『峠』は、このシリーズにしては長くて、
文庫本の3分の1くらいを占めています。

そのほかでは、『金縛り』『蝶』などが印象に残りました。

『金縛り』は、資金繰りがうまくいかなくて倒産していく
中小企業が多い世の中を
思い浮かべずにいられませんでした。
ただ、この作品では舌先三寸で”金縛り”に
なってしまう話ですけれど。

『蝶』は、現代で言うところのDVですが、
女房がいなくなってしまって、
家のことが何もできないことに気がつくという
高齢社会にも一脈通じるところもあり
なかなか面白いと思います。

ただ、続けて4巻を読んだのですが、
いささか食傷気味になってきました。
完全にわたくしがんじがらめマンの
飽きっぽい性格に帰せられるもので
この作品集も面白いはずです。
人気シリーズの第3巻です。

『おひで』は、表題作のほかに『からっぽ』
『豊国の息子』などが印象に残りました。

『からっぽ』は盗みに入ろうとして偶然であった
男女がひかれあうという作品ですが、
最後にはわけあって結ばれません。
切ないストーリーです。

『豊国の息子』は人気絵師の息子の
心の襞を描いた作品。
直次郎と晃之助のこころの動きが
よくわかります。

この作品集では「蝮の吉次」の活躍が少なく
吉次ファンとしてはちょっぴり残念です。
北原亞以子の人気シリーズ第2弾を再読しました。
このまま手持ちの5冊を読んでいきます。
連作短編なので、区切りのいいところまで、と
思いますが、読み出すとなかなか止まりません。

意地っ張り同士の話『晩秋』
男に戻って欲しい一念を描く『八百屋お七』
表題作で3つの話がある『再会』などが
印象に残っています。

登場人物の中の岡っ引き吉次が
わたくしがんじがらめマンのお気に入りです。
お友達にはあんまりいてほしくないですが。
佐藤雅美作品で岡っ引きの仕事ぶりを
知っておくと一層おもしろいかな、と思います。
北原亞以子の人気シリーズである
慶次郎縁側日記から第1作目の『傷』を再読しました。

実の娘である三千代を失ってしまう冒頭の暗いトーンから
短編の連作が続いていきます。

基本的に庶民の暮らしに
スポットをあてた短編が多いためか、
最初の話がシリアスなだけに
とっても効いているな、と感じます。

つまづきや後悔など、だれにでも起こりうることを
解決したり、しなかったり、みまもるだけであったり
意外な成り行きが待っていることも多いので
読んでいて楽しいです。
人気が出るのもわかります。
北方太平記中公文庫3部作
『楠木正成』です。

河内を拠点に力を蓄えていた正成が
護良親王と出会い、帝のいる国を守る戦いを始めますが、
後醍醐天皇に護良親王が裏切られてしまったこと
親政の乱脈さ、公家の無節操さに
絶望し、やがて湊川に向かいます。

悪党としての矜持を捨てなかった赤松円心に比べ
正成は護良親王に殉じたという視点で描かれていて
それはそれとして、心をうちます。

そして、著者の北方謙三は
桜井の別れ、湊川のたたかいも描きませんでした。
桜井の別れは悪党としての正成には
似合わないという判断でしょう。

『悪党の裔』とこの『楠木正成』は
北方太平記作品群のなかでも
外せないと思います。
北方太平記中公文庫3部作の第2、『道誉なり』です。

佐々木道誉はバサラ大名として知られています。
その道誉がバサラを貫きながら生きていく様を
足利尊氏との関係に重点を置きながら
物語が進んでいきます。
また、犬王と観世丸など唄や舞の芸が
語られることも多いです。

これまで紹介した北方作品には、「夢」に向かって進んでいき
挫折をしてしまう、というストーリー展開が多かったのですが、
この『道誉なり』では、すこしひねってあって
尊氏が天下取りを夢見て突き進んでいくのを
道誉が観察者として見ているというように
なっているのかな、と感じています。
そういう点では
『林蔵の貌』『杖下に死す』に
ストーリー展開としてはつながっているな、と思いました。

ただ、他の北方太平記作品に比べると
個人的には好みに合っていないかな、と感じています。
南北朝時代を重層的に読むには悪くないと思います。
北方謙三の本を読み続けておりますが、
中公文庫3部作の第1作目である
『悪党の裔』です。

赤松円心を軸に、大塔宮護良、足利尊氏、楠木正成が
描かれていきます。
個人的には、下巻が白眉だと思います。
円心と正成が川魚を焼きながら話する場面があり、
結局は、それが袂を別つ場面でもあるのですが、
なぜか、とっても印象に残ります。
そして、円心は実は正成と勝負したかったとわかるところ、
大塔宮の腹心だった小寺頼季の最期など
読みごたえがあります。

赤松円心の活躍に焦点をあてた作品は
知識不足だと思いますが、読んだことがありません。
そういう意味でも、お勧めできると思います。
北方太平記のうち『破軍の星』を再読しました。

北畠顕家の青春を描きます。
陸奥を独立させたいと願う山の民「安家一族」との交流で
陸奥を別天地にしようと心動かされながらも、
公家であることから抜け出せないまま
後醍醐天皇に殉じてしまうという話です。

北方太平記では、懐良親王の九州の独立の企図に加え、
東北でもこの顕家による日本分裂の危機があったという
ことになってしまいますね。

北畠顕家の超人的な統率力と公家であることの苦悩が
描かれていて、惹きこまれていきます。
また、楠木正成も描かれおり、
この後の作品『楠木正成』にも通じていきます。

時間を忘れてしまう作品です。
北方謙三の『武王の門』は
歴史時代小説に初めてチャレンジした作品だそうです。

南北朝のしかも、九州のお話ですから
かなりコアなところを突いてきています。

懐良親王と菊池武光の強力コンビが
九州を10年も統一しますが、意外な綻びから
九州探題として下向した今川了俊に敗れ、
夢もまた破れるという話。

なかなかスケールが大きく、明の水軍と
海戦までやってしまいます。
実際、倭寇が暴れまわっていた時代ですから
無理ではないとは思いますが、
親王自身が海戦を指揮してしまいますからね。

面白い話です。

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