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2012.01.13 『余寒の雪』
宇江佐真理作品の短編集『余寒の雪』です。
7つの作品が収録されています。

『紫陽花』
『あさきゆめみし』
『藤尾の局』
『梅匂う』
『出奔』
『蝦夷松前藩異聞』
『余寒の雪』

表題作だけあって、『余寒の雪』が白眉です。
女剣士として郷里では並ぶ者がなかった
主人公、知佐が嫁に行くというストーリーです。
おんなごころの機微が面白いです。

また、『紫陽花』『梅匂う』の
花つながりの作品も佳品です。
『紫陽花』は遊女のはなし。
遊女のはかなさがあじさい籠められています。
『梅匂う』は見世物小屋で働く大女に
恋をしてしまった小間物屋の旦那との
ラブストーリーです。

文春文庫の巻末にある中村彰彦解説が
けっこう辛口で、ピリッと効いている感じです。
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髪結い伊佐次捕物余話シリーズ第4弾
『さんだらぼっち』です。

所帯を持って長屋暮らしを始めた伊三次とお文。
知り合いの少女にまつわる痛ましい事件をきっかけにして
一軒家に住まうことになりました。

あとがきにあるように、後味がすこし
悪いような話がいくつかあって、
やはり続きが読みたくなってきます。
意図したことではないのかもしれませんが、
作家も商売ですからね。

一話完結ではありますが、
このシリーズはやはり最初から読まないと
主人公をはじめ、登場人物たちのことが
よくわかりませんね。
第3弾までのことが忘却の彼方でしたので
うろ覚えではちょっと魅力が減じるかもしれません。

宇江佐真理作品の『斬られ権佐』。
連作短編集です。

女医者のあさみを救うために
八十八もの傷を負った与力の手先、権佐。
事件を追っかけるにしても
ただ下手人を捕まえればいいとは思っておらず
情けのある捕り物をします。

中盤までは町を駆け回る権佐ですが、
終盤になると、後遺症のために
寝床に臥す日が続きます。
そして、最後はネタばれになるので
明かしませんが、
涙なくして語れないラストが待っております。

設定が結構特殊なのですけれど
清々しい話が多くて
短編としても粒ぞろいだと思います。

泣きたい人は読んでください。
宇江佐真理作品の『深川恋物語』。
6つの短編を集めた作品集です。

『下駄屋おけい』
『がたくり橋は渡らない』
『凧、凧、揚がれ』
『さびしい水音』
『仙台堀』
『狐拳』

どれも佳品揃いで、読み甲斐があります。
『凧、凧、揚がれ』『さびしい水音』『仙台堀』の3作品は
ハッピーエンドでは終わらないのですが、
感興を残して余韻が続く作品ばかりです。
なかでも『凧、凧、揚がれ』は
色恋の話ではないけれど印象深い作品でした。

これまで読んだ作者の作品集のなかでも
感動させられる度合いがかなり強いですし、
阿刀田高解説(文庫で読みました)も
ちょっと変わっていておもしろいです。

ぜひ、ご一読をおすすめしたいと思います。
髪結い伊三次捕物余話シリーズの3冊目です。

2冊目で不破の旦那とけんか別れした伊三次は
やっと旦那と仲直りをして、また
お手先として奔走することになります。

2冊目から時間が空いてからの読書となりましたが
すんなりと入っていけました。
お文の女中が交代したり、お文の母親がわかったり
最後の話ではタイトル通りに深川から
お文が離れていくという筋になっていて
けっこうお文が軸になっている『さらば深川』でした。
文庫の解説にあるように、
お文の心の動きが人間的で面白いです。

この3冊目から登場の
お文の女中おこなが作品に変化を与えていて
次々にシリーズ作品を読んでみたくなります。
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