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2014.03.10 『忍びの国』
和田竜作品の『忍びの国』です。

天正伊賀の乱を題材に取った作品です。
天正伊賀の乱には第1次と第2次があるようで
この『忍びの国』は第1次のほうだそうです。
つまり、伊賀の国が織田軍を追い返したところで
話が終わるというわけでございます。

主人公は忍びの達人、無門。
怠け者で、お金に目がないという設定です。
そして織田軍を率いるのは、織田信雄。
その補佐をする柘植三郎佐衛門、
日置大膳、長野左京亮の3人が
伊賀の国攻略に向かってきます。

結束力に乏しい伊賀の国は
どうやって織田軍を追い返すことができたか、
無門の恋の行方とともに進んでいきます。

エンターテインメント性あふれる作品です。
読んでいて時間を忘れました。
ラストもなかなか凝っていて考えさせられますよ。
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隆慶一郎作品の『死ぬことと見つけたり』です。
この作品も作者の急逝によって
未完の作品となっております。

佐賀鍋島藩の浪人である
斎藤藤杢之助、牛島萬右衛門
そして藩士の中野求馬の三人が
佐賀藩に起こる様々な事件に
巻き込まれるというストーリーです。

『葉隠』の武士道にそった
行動を体現する杢之助、萬右衛門は
自らを「死人」とし、
次々に襲いかかる幕閣の陰謀や
佐賀藩とその支藩の抗争を
取り鎮めていきます。

他の作品群と共通の思想に基づいて
話が展開していくので、
『吉原御免状』なんかの作品と
併せて読むといいのでは、と思います。
隆慶一郎作品の『柳生刺客状』です。
5つの短編で構成されています。

『柳生刺客状』
『張りの吉原』
『狼の眼』
『銚子湊慕情』
『死出の雪』

『銚子湊慕情』については、未完の作品です。
本当に文章の途中で終わっていて、
作者の急逝が偲ばれます。

『柳生刺客状』は『影武者徳川家康』を
読んでいると、より面白いのではないかと思います。
結城秀康の暗殺場面がクライマックスですが
『影武者徳川家康』との違いが面白いかもしれません。

作者の長編も面白いですが、短編でも
読ませてくれます。
隆慶一郎作品の『かぶいて候』です。
他の作品同様、これも未完のまま
作者の急逝を迎えてしまった作品です。

このほか、『異説猿ヶ辻の変』という短編、
エッセイ『幻の吉原』、対談『日本史逆転再逆転』が
収められています。

『かぶいて候』は
将軍家光の小姓だった水野成貞が
自分の家系の謎を追うというものですが、
今から本題、というところで終わっております。
返す返すも残念でございます。

『異説猿ヶ辻の変』は幕末の
過激派公卿、姉小路公知暗殺事件が
題材になった作品です。
謎を追う、土佐藩の土方楠佐衛門が
事件の真相を追っていきます。

隆慶一郎作品の未完作はたくさんあります。
逆に言えば、何本も同時並行で
書いていたんでしょうね。
どれも時が止まったままになっているのが
惜しいですし、かなしい気がしますね。
何年前かに大ヒットした『のぼうの城』。
文庫になって、「中古」に出たところでやっとゲットしました。

読んでみての感想は、軽妙かつ面白い。
軽妙さというのはわたくしの好物です。
上下巻ありますが、あっという間に読めました。

主人公は「のぼう様」忍城城代家老の成田長親ですが
ストーリーテリングは主に
忍城側が正木丹波守、寄せ手側は石田三成、大谷吉継です。
話は史料にかなり基づかれていますが
忍城側の正木丹波以外の家老の性格付けが
ウマいためかどんどん読めます。

「のぼう様」は人望が厚いのが取り柄で、
口下手で何をやっても不器用で
周辺住民や家老たちから「守ってあげなくては」と
思われるアンチヒーローですが、
こういう感覚は昭和軍人の天皇に対する思いに通じますね。
もちろん天皇が「のぼう様」のような
アンチヒーローとは言いませんよ、念のため。

また、この忍城攻防戦は他にもたくさん作品化されています。
たとえば、山本周五郎作品『笄堀』など。
まあ秀吉の小田原攻めに欠かせないエピソードですしね。

いずれにせよ、かなり面白いので
未読の方はハマっちゃってください。
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